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ガソリン価格の地域差と高額なガソリン税

全国の最新ガソリン価格が分かる便利なサイト

ガソリンスタンドの利用者が最新情報を日々ポストしている「gogo.gs(ゴーゴーGS)」は、全国のガソリンスタンドの最新の価格が分かる便利なサイトとして有名です。ここでは、全国平均だけでなく、都道府県別のデータや、全国の最安ガソリンスタンドの情報などがわかります。

GoGo GS ガソリン価格情報サイト 資源ドットネット
2021年9月15日のgogo.gs上でのガソリン価格

このgogo.gsで見てもわかる通り、ガソリンの価格は都道府県によってもその平均価格がずいぶん違います。例えば、2021年9月15日現在の埼玉県の平均価格は150.2円ですが、隣の長野県では161.5円と11円以上の価格差があります。このガソリンの価格差は一体なんなのでしょうか?

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そもそもガソリンの価格はどのように決まるか?

ガソリンの価格は、そもそも原材料である「原油価格」によって決まります。これは世界的なマーケットにて先物取引が行われており、以下のグラフのように日々変動しています。




このチャートはWTI(West Texas Intermediate)と呼ばれる米国テキサス州とニューメキシコ州で採掘されている原油の価格を決めているマーケットです。WTIの先物取引はニューヨーク・マーカンタイル取引所で取引が行われており、ほかにも世界的に有名な原油の先物価格として、欧州の北海ブレント原油先物と中東ドバイ原油先物などがあります。

Market Quotes by TradingView


まず、これらの価格の変動を受け少したってからガソリン市場にその影響が出てきます。

高額なガソリン税

ガソリンも高額な税金が載せられている商品です。ガソリン価格の内訳は以下のようになっています。

ガソリン価格 = ガソリン本体価格 + 揮発油税(48.6円)+地方揮発油税(5.2円)+石油税(2.8円)

そして、この合計価格にさらに「消費税10%」がかかります。税金に対しても消費税がかかるという事になります。意外とこの事実知られていないのですが、知った人なら疑問に思うでしょう。

例えば、2021年9月15日のガソリン全国平均が154.7円だとすると、56.6円分が税金ですので、ガソリン本体価格は98.1円となります。そして、154.7円に消費税額10%の15円が加算されますので、1L=169.7円という事になります。

二重課税に対する理屈

ガソリン価格にはガソリン税が入っているのに、ガソリン本体だけでなく税金に対しても税金がかかるのはおかしいという議論があります。それに対して、揮発油税については、ガソリンを生成する段階で課される税金であり、ガソリン原価に含まれるものです。販売業者らがこれらを仕入れる際にも消費税が課されるからという事になります。

ガソリンだけでなく、石油製品にはこのほかにもいろいろなものがあり、それぞれ税金が用意されています。以前はガソリン税は車に関連する道路の整備などに充てられていましたが、今では一般財源として利用されています。

2050年にカーボンニュートラルを目指す日本。これら税金は環境や今後のカーボンニュートラルに向けた環境整備などに大いに活用してほしいところです。

ガソリン本体価格が違うのは?

では、ガソリン本体価格が都道府県によって大きく差があるのはどうしてでしょうか。商品の価格などは自由競争の原理から販売者が自由に決められますが、それは需要と供給により設定されています。しかし、ガソリンの場合はこれだけではいきません。

ガソリンは、原油から精製され作られます。そのため、原油を製油所に運び精製されたものをガソリンスタンドに運ぶため、この製油所の近くにあるエリアはガソリンが安くなる傾向になります。

よくガソリンを運ぶタンクローリーなどを見かけますが、大量のガソリンを搭載し運びます。製油所がない場合は遠方から運んでこなければなりません。製油所がない場所は貯蔵所などがありますが、もちろんこの貯蔵所も保管しておくコストがかかります。

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埼玉県は安いのに長野県などのガソリンが高いのは、製油所がなく、険しい山などを越えて輸送しなければならないなどコストがかかるからだと考えられています。

ガソリン価格は年々高騰

ガソリン価格は世界の様々な要因によって大きく変動していますが、緩やかに上昇していっています。そのためガソリンスタンドは、セルフ給油を導入して人件費を削減するなど行っていますが、それでも今後上昇すると予想されています。

環境問題が深刻さを増し、脱炭素に向けて自動車業界もHV(ハイブリット車)やPHV(プラグインハイブリット)、EV(電気自動車)などにシフトしていきます。これによりガソリンの需要が減っていった場合、需要自体の減少は長期的にみるとガソリン価格の上昇につながります。

また、現在ガソリン税は日本の全税収の4%を占めるといわれており、その税収は4兆3,000億円となっています。需要が減ることで税収の減少も考えられることから、たばこ税同様、その税率も上がっていき、自動車業界では「走行税」など新しい税金の仕組みづくりの議論がはじまっています。

私たちの生活を支えている自動車の燃料はいろいろな面で岐路を迎えています。

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