国別排出削減貢献(NDC)とは?

NDCは、Nationally Determined Contributionの略称で、日本語では「国が決定する貢献」と訳されます。これは、パリ協定に基づき、締約国が自国の温室効果ガス排出削減目標を国際社会に表明する仕組みです。

NDCの主な内容

  • 削減目標:温室効果ガスの排出削減目標とその達成期限
  • 削減に向けた取り組み:目標達成のために実施する具体的な政策や対策
  • 必要な支援:目標達成のために必要とする国際支援

NDC提出の義務と更新頻度

パリ協定締約国は、5年ごとに自国のNDCを提出・更新する義務があります。これは、各国が最新の科学的知見に基づき、より野心的な目標を掲げることを促すためです。

NDCの重要性

NDCは、パリ協定における温室効果ガス排出削減の枠組みの中核を担っています。各国がNDCを提出・更新することで、世界全体の排出削減目標の達成に向けて、公平かつ野心的な取り組みを進めることができます。

日本のNDC

日本は、2021年4月に以下のNDCを更新しました。

  • 削減目標: 2030年度までに、温室効果ガス排出量を2013年度比46%削減(50%の高みに向けて挑戦)
  • 削減に向けた取り組み: 再生可能エネルギーの導入拡大、エネルギー効率の向上、産業部門における排出削減
  • 必要な支援: 技術移転、資金支援

NDCの課題と展望

NDCには、以下の課題があります。

  • 一部の国の目標が十分に野心的ではない
  • 目標達成に向けた具体的な政策や対策が不足している
  • 途上国への支援が不足している

これらの課題を克服するためには、各国がより野心的な目標を掲げ、具体的な政策や対策を実行する必要があります。また、先進国が途上国への支援を強化することも重要です。

参考資料