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アルベロベッロのトゥルッリ
アルベロベッロのトゥルッリは、イタリアの南部、プッリャ州に位置する世界遺産であり、独特な円錐形の建築様式で知られています。トゥルッリは小さな石造りの家屋で、白い壁と鮮やかな円屋根が特徴です。この地域には約1,500のトゥルッリが点在しており、その中心となるのがアルベロベッロです。
アルベロベッロのトゥルッリの歴史は古く、その起源ははっきりとは分かっていませんが、15世紀から16世紀にかけて建設されたと考えられています。トゥルッリは当初、税金を回避するために仮設的に建てられたものと言われています。この地域では石造りの建築物には税金が課せられていたため、トゥルッリのような軽量で取り外し可能な建物が作られたのです。
また、トゥルッリは敵からの攻撃を受けた際には素早く取り壊すことができる利点もありました。そのため、アルベロベッロのトゥルッリは守備力を持つ要塞のような役割も果たしていました。また、厳密な建築基準に則って建てられており、内部にはくり抜かれた小さな窓や暖炉があります。また、トゥルッリは石積みの技術や建築構造に関する独特なノウハウが反映されており、その保存状態は非常に良好です。
1996年、アルベロベッロのトゥルッリはユネスコの世界遺産に登録されました。これは、トゥルッリがプッリャ州の伝統的な農村建築様式の重要な例証であり、独特の文化的価値を持っていることを認めたものです。
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