パルミラの遺跡

世界遺産登録年

1980年

シリアの中央部にある「パルミラの遺跡」は、紀元前1世紀から紀元後3世紀にかけて繁栄したパルミラ王国の首都であり、砂漠のオアシスに築かれた都市遺跡です。古代ローマ帝国とパルミラ王国の交流の中で発展した都市であり、砂漠のオアシスとしての豊かな水源と、東西交通路の要所に位置していたことが、その繁栄の背景となっています。

パルミラの遺跡には、古代ローマ帝国の影響を受けたローマ劇場やトラヤヌスの凱旋門、アゴラ、そしてテンプルなどが残されています。また、パルミラ王国特有の建築様式も残されており、バール神殿やベル神殿、タイワル神殿などがあります。

特に有名なのが、テトラポイオンと呼ばれる4本の柱で支えられた門で、パルミラのシンボルともいえる存在です。テトラポイオンは、古代ローマ帝国の建築様式と、東方の建築様式が融合した美しい建造物として知られています。

しかし、2015年にシリア内戦の影響で、イスラム過激派組織のISISがパルミラを占拠し、多くの文化財や遺跡が破壊されました。その後、国際的な復旧作業が行われ、2016年には一部が再開放されましたが、完全な復旧にはまだ時間がかかる見込みです。

パルミラの遺跡は、その繁栄の歴史や、異なる文化が交流した遺跡として、世界遺産に登録されています。また、ISISによる破壊の影響を受けたことで、文化財の保存と世界平和の重要性が改めて問われるようになりました。

パルミラの遺跡は、その美しさや歴史的・文化的価値を見るためだけでなく、世界中で文化財を守るための啓発や活動を行うためにも、訪れる価値がある場所です。

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