インドの山岳鉄道群

世界遺産登録年

1999年

「インドの山岳鉄道群」は、インド北部の山岳地帯にある3つの鉄道路線からなる世界遺産です。それぞれ、ダージリンのヒマラヤ山脈、ノルマンディのヴィンター山脈、オーリーのウベール・カーリンガ山脈に沿って走る路線で、標高が高く急勾配の区間もあり、大変美しい景観が広がっています。

この鉄道群は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、イギリス植民地時代に建設されたもので、当時は主に茶やコーヒー、スパイスなどの農産物の運搬に用いられていました。しかし、現在では観光客を乗せた列車が運行されており、世界中から多くの人々が訪れます。

ダージリンのヒマラヤ山脈に沿って走る路線は、「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」としても知られており、1881年に開通しました。全長は約78キロメートルで、標高は最高点のゴルム駅で2,258メートルに達します。この路線は、急勾配の区間や狭い曲線が多く、乗客は絶景を楽しみながらゆっくりと進んでいきます。また、車両にはスチーム機関車が使用されており、その迫力ある走りは見る者を魅了します。

ノルマンディのヴィンター山脈に沿って走る路線は、「ノルマンディ・ヒマラヤ鉄道」として知られています。この路線は、1903年に開通し、全長は46キロメートルです。最高点のタル駅は2,218メートルにあり、周囲に広がる山々の景観は、まさに絶景と言えるでしょう。

オーリーのウベール・カーリンガ山脈に沿って走る路線は、「カルカッタ・ダージリン鉄道」として知られています。この路線は、1881年に開通し、全長は約88キロメートルです。最高点のギデュン駅は2,256メートルにあり、そこからは眼下に広がる山々の景色が楽しめます。また、この路線には世界でも珍しい「ジャガーノート」と呼ばれる大型の車両があり、その迫力ある走りは圧巻です。

このように、「インドの山岳鉄道群」は、その美しい景観や貴重な技術的価値から、世界遺産に登録されました。これらの鉄道路線は、今でも当時の面影を色濃く残し、歴史的な価値や文化的な意義を持っています。また、それぞれの路線は、地域住民にとっても重要な交通手段として機能しており、多くの人々にとって愛されています。

観光客にとっても、これらの鉄道路線は魅力的な観光スポットとして人気があります。列車に乗り込んで、壮大な景色を眺めながらのんびりと旅をすることができます。特に、スチーム機関車の走るダージリン・ヒマラヤ鉄道は、多くの観光客にとって夢のような体験となっています。

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