グアラニーのイエズス会伝道所群

世界遺産登録年

1983年

世界遺産「グアラニーのイエズス会伝道所群」は、ブラジルとアルゼンチンにまたがる遺跡の集合体です。これは、17世紀から18世紀にかけて、イエズス会宣教師によって建設された一連の伝道所が含まれています。グアラニーとは、この地域にかつて暮らしていたグアラニー族という先住民の名前に由来しています。

イエズス会伝道所群は、ローマ・カトリック教会のイエズス会士たちが、先住民であるグアラニー族の文化と信仰を尊重しながら、キリスト教を伝えるために建設されました。この伝道所群は、ヨーロッパと南アメリカの文化の交流と融合を象徴する重要な遺産として認識されています。

これらの伝道所は、グアラニー族が居住していたジャングル地帯に築かれており、その美しい自然環境と建築物の組み合わせが特徴的です。伝道所はしばしば小さな集落として発展し、教会、学校、病院、住居などが建てられました。また、グアラニー族の伝統的な文化や農業技術を取り入れつつ、地域の発展にも寄与しました。

17世紀後半から、伝道所はヨーロッパからの植民地支配と先住民の奴隷化を防ぐための要塞としての役割も果たしました。しかし、18世紀に入ると、ヨーロッパ諸国の植民地競争が激化し、イエズス会の活動は厳しい圧力にさらされました。

1767年、ポルトガル王国とスペイン王国による共同の命令により、イエズス会は解散させられ、伝道所群は衰退していきます。多くの建物が放棄され、ジャングルに埋もれていったとされています。

20世紀に入り、これらの遺跡は再発見され、保護と修復が行われました。そして、1983年に「グアラニーのイエズス会伝道所群」として、ユネスコの世界遺産リストに登録されました。遺跡は観光地としても人気を集めており、訪れる人々に歴史と文化の貴重な体験を提供しています。

この遺産は、ヨーロッパと南アメリカの交流、文化の融合、先住民の信仰とキリスト教の融和など、多様な要素が詰まった貴重な遺跡です。未来の世代にもその価値と歴史的意義を伝えるため、遺跡の保護と維持が重要な課題となっています。

アルゼンチン
サン・イグナシオ・ミニ
サンタ・アナ
ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロレート
サンタ・マリア・マジョール
ブラジル
サン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡

 

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