マハーバリプラムの建造物群

世界遺産登録年

1984年

「マハーバリプラムの建造物群」とは、インド南部タミル・ナードゥ州にある歴史的な遺跡群です。この遺跡は、7世紀から17世紀にかけて栄えた、パッラヴァ朝、チョーラ朝、パーンディヤ朝、ヴィジャヤナガル王国などの王朝が建設した建造物が残っており、1984年に世界遺産に登録されています。

この建造物群の中でも特に有名なのは、世界最大の石造り寺院である「ブリハデーシュヴァラ寺院」です。この寺院は、11世紀にチョーラ朝の王ラージャラージャ・チョーラ1世によって建てられました。高さ約60メートルの尖塔を持つ主神殿は、約60トンもの単一の石材で作られており、その技術と精密さから「生きたダイヤモンド」と称されています。また、寺院の周りには円形の回廊があり、その内側には彫刻が施された柱が並び、美しい光景を見せています。

また、この建造物群には、王宮跡や広場、塔、浴場、神殿、仏教寺院などもあり、それぞれ異なる時代の建造物が存在します。たとえば、7世紀に建てられた「パッチャヴァル・シュルヤ寺院」は、ヴィシュヌ神を崇拝するパッラヴァ朝時代の建物で、中央部にはヴィシュヌ神の巨大な像が安置されています。また、16世紀に建てられた「ヴィッタラ寺院」は、ヴィジャヤナガル王国時代の建物で、王様の妃たちが崇拝するヴィッタラ神を祀っています。

この建造物群は、単に美しい建物や彫刻が残るだけではなく、その建設技術や芸術性、そしてインド南部における宗教・文化の発展を知る上でも貴重な遺産となっています。建造物群の近くには、世界遺産に登録された「ガンジャムのチャラ・ヒトゥンダ」や「エルッランコーラムの浅瀬の港」といった遺跡もあります。これらの遺跡を巡ることで、よりインド南部の歴史と文化を知ることができます。

建造物群は年々劣化が進んでおり、その保存・保護が課題となっています。石材が風化や汚染によって傷んでいるため、その修復や補修が必要となっています。また、観光客の増加に伴い、建造物群にかかる負荷も増えており、適切な管理・運営が求められています。

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