エローラ石窟群

世界遺産登録年

1983年

「エローラ石窟群」は、インド・ムンバイの東にある仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の寺院が集まる世界遺産です。エローラは、インドの中央部に位置し、周辺は丘陵地帯に囲まれた美しい自然が広がっています。

この寺院群は、6世紀から8世紀にかけて造られたもので、約34の石窟からなります。最も有名なのは、カイラーサ寺院で、高さ30m、面積約2万平方メートルの巨大な寺院であり、総工費は今日の通貨に換算するとおよそ100億円にもなると言われています。この寺院は、一つの岩山をくりぬいて造られたもので、内部には仏像や彫刻、壁画が豊富に残っており、その美しさは圧巻です。

また、ヒンドゥー教のカルナータカ様式の寺院もあり、その代表的なものが「ダシャーヴァターラ寺院」です。こちらは、ヴィシュヌ神の10の化身を描いた彫刻が見事に表現されており、特に象や馬などの動物たちの表現がリアルで迫力があります。

さらに、ジャイナ教の寺院もあり、その中でも「インダーシャーブ・ガンジャ寺院」は、彫刻の精巧さが際立っています。こちらは、6つの岩山をくりぬいて造られた寺院であり、内部にはジャイナ教の聖者たちの像が多数残されています。

エローラ石窟群は、石工の技術力や宗教的信仰心、文化的交流などが融合した、素晴らしい芸術作品の集大成です。その美しさや神秘性に魅了され、多くの観光客が訪れています。是非一度、エローラ石窟群を訪れてみてはいかがでしょうか。

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