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【 水素列車 】排出するのは水と水蒸気だけ!世界の水素列車事情

【 水素列車 】排出するのは水と水蒸気だけ!世界の水素列車事情

イギリスの水素列車

燃料電池列車は水素と酸素を電気に変換し、走行時に二酸化炭素を排出せず、メンテナンスにかかるコストも抑えることが出来ます。そんな環境にとても良い、水素を動力源とする列車が2020年イギリスで初めて走行し、イギリスの鉄道の脱炭素化に向けた大きな一歩を踏み出しました。

イギリスでは現在、水素を動力源とする列車の開発が進んでおり、イギリスの鉄道会社であるポーターブルックと、バーミンガム大学の鉄道研究センターによって開発されています。

この英国の水素動力の列車は二酸化炭素を排出しないので間違いなく環境には良いのですが、デメリットもあります。

  • 高速で走ることが出来ない
  • 乗客を乗せることが出来ない
  • 貨物列車としては機能しない

↓水素列車の車内の様子を見ることが出来ます

https://www.bbc.com/news/av/embed/p08swzhk/54350046

イギリスの水素列車の車内
www.bbc.com の動画より

現段階では高速で走ることが出来ないため、今回の走行では最高速度は50マイル(約80km/h)でした。
また、燃料電池や水素燃料の入ったタンク、バッテリーなどは車両の中にあるため、今後はそれらを床下に持っていくことが課題となっています。

現時点ではイギリスの鉄道網の約35%がロンドン周辺と他の小さな地域に架空線があります。
この架空線から電気を得て走行するのが理想ですが、架空線のない地域へ普及させるのには莫大なコストと時間が必要になります。
人口が少なく架空線が通っていない地域にはこの水素列車が適しており、イギリスでは2021年までに有料での運行実現に向けて計画が進められています。

ドイツの水素列車

イギリス以外の他の国ではどうなのでしょうか。
ドイツでは世界初の燃料電池による水素列車の運行が既に2018年に実現しています。
こちらの水素列車は時速が140km/h 、連続走行距離は約1,000kmです。
また、この水素列車は余分な電力は自動で蓄電する事ができます。
車両価格はディーゼル列車と比べると高いですが、燃料が水と酸素なので安く済みます。

日本の水素列車

日本では鉄道総合技術研究所が2001年から開発を開始し、2005年に試作品が完成してから翌年に試験路線で試験走行が行われていました。その時の最高速度は45km/h でした。
それからも不定期で試験走行は行われていましたが、2019年にJR東日本が「水素燃料電池試験車を2021年から実証実験する」と発表しました。
最高速度は100km/h を想定しています。

燃料電池試験車両の概要
JR東日本 資料「水素をエネルギー源としたハイブリッド車両(燃料電池)試験車両製作と実証試験実施について」

他の鉄道需要の高い国は

鉄道需要の高い他の国でも水素列車への期待は大いにあり、フランスでも2022年に水素列車を導入することを目指しています。

経済大国アメリカはどうなのか気になるところですが、カリフォルニア州では2035年にガソリン車の新車販売を禁止すると発表された事もあったり、アメリカの鉄道網の90%は電気が通っていない事から燃料電池車は次世代車両として大いに期待されます。

しかし、長距離用の貨物列車に水素を用いるのはとても困難だとされ、実現はまだまだ先だろうとサンディア国立研究所が発表しています。

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